歩く時に一本線上に歩くようにしている方はいませんか?
モデルのようでかっこいいから、綺麗に歩けるから、など理由は様々だと思いますが、実は一本線上に歩くことで足のトラブルを引き起こす原因になることはご存じでしょうか?
今回は、一本線上に歩くことで起こる体のトラブルや、何故それがいけないか、などについて詳しく解説していきます。
まずはこちらをご覧ください。
↓↓↓
https://youtu.be/WabC_HtOYIw?si=OKm9m1Q8ZAFOcNFs
いかがでしたでしょうか?
実は、当院に足のトラブルを抱えて来院される患者さんの半数以上が、昔から一本線上を歩くように意識していた、とお話しされます。理由は“母親からそう教えられた”や“その方がかっこよくて綺麗だから”、“何となくその方が良いと思っていたから”などが多いですが、理由の根拠としては曖昧な回答がほとんどです。
しかし、ただ何となく良いと思ってやっていた一本線上を歩く歩き方が、実は、足が太くなる、足が疲れやすくなる、不安定でよろけやすい、足が痛くなってくる、といった悩みやトラブルに繋がっていたのです。
このような悩みやトラブルが、まさか一本線上を歩くことで引き起こされていると考える方はほとんどいないのではないでしょうか。そして、そう言われても尚、一本線上を歩くことでの害など本当にあるのか疑問に思う方もおられると思います。
では、何故一本線上を歩くことでこのようなトラブルが起こるのか。
それは、一言で言うと「歩くのに不自然」だからです。
何が不自然なのか詳しく説明していきますので、歩行の時に足を出す位置をイメージしてください。まず右足を自分の目の前に出します。次に、左足を右足の前に出します。ここで両足が一本線上に並びました。そして、今度は右足を出しますが、この時点で左足が前にあるので、シンプルに出しにくい状態にあります。すると右足は、左足を避けるようにしながら左足の前に出します。この、避けるように出すこと自体が足に余計な負担になっているのです。
歩いていると何気ない動作に思えますが、歩くという動作は足を出す連続なので、それが積み重なれば足には負担になってしまいます。本来ならただまっすぐ出すだけの足なのに、障害を避けるように余計な力が加われば、その分足は疲れやすくなりますし、余計な筋力が育っていくので足は太くなるのです。
ここで、「余計な筋力を使っているってことは足が引き締まって細くなるのでは?」と思う方がいるかもしれませんが、むしろ逆で、筋肉が育つために太ももがパーンと張ったように太くなっていくのです。
さらに一本線上を歩いているので、バランスが取りにくく、よろけやすくなり、転ばないように更に余計な力が必要になってきます。
このように、一本線上を歩くというのは足にとっては余計な負担ばかりかかる歩き方ということなのです。
ではどうしたらいいのか、というと、答えは簡単です。立った状態だと足が横に並んでいます。その状態のまま、素直に足を前に出して歩けばいいのです。つまり、二本線上を歩く、ということになります。わざわざ足を中央に持ってきて一本線上を歩く必要など全くないのです。
二本線上を歩くと、前の足が邪魔で余計な力が入ることはないので足も出しやすくなり、足の疲れが減ります。更に、今まで余計に使って育っていた筋肉も、必要のない分は落ちていくので、足が細くなっていきます。ここで、筋肉が落ちてはまずいのでは?と考える方もいると思いますが、今まで余分に使いすぎてしまっていた分が落ちるだけなので、むしろバランスのいい筋肉の付き方になります。
一本線上から二まで一本線上を歩いていた方にとって、二本線上を歩くというのは慣れるのに時間がかかるものです。更に、今までより足を開いて歩くので、体感としてはものすごくがに股で歩いているように感じるかもしれません。しかし、それは今まで閉じすぎて歩いていただけで、実際に鏡で見てみると決してがに股になっていないことを確認できると思います。
足が疲れやすい、太ももがパーンと張ったように太い、その他の足のトラブルを抱えているという方は、是非一度ご自分の歩き方が一本線上を歩くようにしていないか確認してみてください。