改善例

外反母趾中等度 ~安全靴で外反母趾が悪化してしまったケース~

患者様情報

60代 女性

症状

仕事は調理場で安全靴を履いていて、1~2時間仕事をしていると左の外反母趾が痛くなってくる。更に、外反母趾だけではなく内反小趾(小指側)まで痛くなってきてしまった。痛みが出始めたのは1~2年前からで段々酷くなっていて、歩いていても左の外反母趾が靴にこすれて段々痛くなってくる。以前履けていた靴が履けなくなってきた。

Before(写真上)

【外反母趾】右:22.8°  左:19.9°      

【内反小趾】右:26.9°  左:21.9°      

【横幅】  右:10.53㎝ 左:10.88㎝

 

 

 

 

After

【外反母趾】右:18.1°(-1.8°) 左:16.6°(-6.2°)

【内反小趾】右:17.9°(-4.0°) 左:24.3°(-2.6°)

【横幅】右:9.73㎝(-0.80) 左:9.86㎝(-1.02)

 

 

5カ月強という期間で、右の外反母趾は2°弱の軽減だったものの左は6.2°減りました。外反母趾は15°以上で外反母趾ですので、左はあと1.6°減れば正常値内という数値まで改善することが出来ました。また、横幅が両足ともに1㎝前後減ったため、見た目も綺麗になり履けなかった靴も履きやすくなりました。

症状の変化

外反母趾の痛みは、歩行指導1回を終えた時点で軽減、仕事中の痛みが中々消えなかったものの、痛みの程度や痛みが発生するまでの時間は少しずつ改善していき、3カ月目には全く痛みが出なくなったとのことでした。

考察

外反母趾にとって靴の環境はとても大事です。しかし、仕事で安全靴や長靴を履かなくてはいけないという方も多くいらっしゃいます。そういった靴は足が靴の中で安定せず、どうしても指先に力を入れやすくなり、結果としてどんどん外反母趾を悪化させてしまう原因になります。しかし、そういった環境の中でも姿勢や歩き方を変えるだけで外反母趾の痛みはもちろん、足の形も改善することが可能です。この方は仕事で安全靴を履いていたり、普段から急いでいることが多く大股早歩きが普通の歩き方になっていたために、外反母趾がどんどん悪化してしまっていました。普段の癖を治すのは大変な作業でしたが、頑張って努力してここまで改善することが出来、ご本人様もとても喜んでおられました。