足裏や足指のマッサージはテレビやネット、書籍など様々な媒体で紹介されている非常にポピュラーな健康法の一つです。そして、外反母趾の人の多くも足裏、足指のマッサージを実践している方は多いのではないでしょうか?
しかし、外反母趾の人にとって足裏や足指のマッサージは足が健康になるどころか、実は逆効果、思わぬ弊害を生んでしまうものなのです。
では何故、外反母趾の人にとって足裏や足指マッサージが逆効果なのかここで説明していきたいと思います。
その説明をするためには、まず外反母趾がどういった状態なのかを説明する必要があります。
外反母趾は、足の親指が人差し指の方へ「く」の字に曲がってしまった状態をいいます。その角度によって母趾の程度が決まっていきます。
ここで勘違いしやすいのは、親指が人差し指側へどんどん曲がってしまっている状態、と思ってしまいがちですが、実はそうではありません。
外反母趾は、親指の付け根が外側にどんどん開いていってしまい、それにより親指が人差し指の方へ倒れてしまっている状態なのです。つまり、横幅がどんどん広がってしまっている状態になります。
指の関節がどんどん開くことによって、足の根本の骨もどんどん緩んで広がってしまっている状態になります。骨や靭帯が緩んでいるということは、足の安定性がどんどん失われている状態にあります。
ということは、外反母趾の人が足指を広げるようにマッサージをしたり足裏を緩ませるようなマッサージをすることは、すでに緩んでしまっている骨や靭帯をもっと緩ませてしまい、更に安定性のない足にしてしまっている行為、ということになります。
外反母趾の人が親指と人差し指の間を少しでも広げようとマッサージをしたり、親指の付け根の痛みをとるため、また足が疲れたなどの理由でついつい足のマッサージをしてしまうのは、気持ちは分かりますが実は逆効果だったということになります。
もちろん、親指と人差し指を広げるようなサポーターやテーピングなどのアイテムも、どんどん足を広げてしまい緩みを助長してしまう行為になるので付けない方がいい、ということになります。
ではどうしたら外反母趾が治るのかというと、外反母趾は足の使い方、つまり歩き方で生じてしまっている病気なので、治療も「歩き方の改善」になります。
人間には、体にとって一番負担のかからない理にかなった歩き方があり、その歩き方を習得することによって、足の痛みはもちろんのこと外反母趾の足の形も改善できます。更に、体にとって負担のない歩き方になるので、足の疲れやむくみ、腰痛、肩こりなど、様々な症状の改善も可能です。
ただ、歩き方の改善と一言で言っても実際に自分がどのような歩き方をしているかは中々気づかないものです。
外反母趾でお困りの方は是非一度お気軽にご相談ください。